フルコン ECUの違い

こんにちは、監督の由元です。
今日は、最近よく聞かれる「MoTeCやLINKと比べてSpeeduinoってどうなの?」という質問にお答えしたいと思います。

結論からいうと、MoTeCやLINKが「完成されたプロ用の道具」なら、Speeduinoは「自分で作り、育てていくECU」です。この違いを理解することで、Speeduinoの魅力と、挑戦する価値が見えてきます。


Speeduinoのメリット

1. オープンソースである

Speeduino最大の特徴はオープンソースであること。
ハードウェアもソフトウェアも公開されており、誰でも自由にアクセスし、改良や応用が可能です。
Arduino(主にMega2560やTeensy)ベースなので、マイコン好き・電子工作好きにはたまらない仕様です。

2. DIYに最適

ハンダごて片手に、自分で基板を組んで、自分の車にインストールする。
まさにECUのDIYキットと言ってもいいでしょう。
動かないときは原因を自分で探り、動いたときは「本当に自分の手でエンジンが動いた!」という感動があります。

3. 圧倒的なコストパフォーマンス

MoTeCやLINKなどの市販ECUが数十万円かかるのに対し、Speeduinoは自作すれば1〜2万円程度で動作することも可能です。
もちろん部品の選定や設計の自由度によってコストは上下しますが、「とにかく安く始めたい!」という人には圧倒的なメリットです。

Speeduinoのデメリット

1. 日本語の情報が少ない

Speeduinoは海外発のプロジェクトで、日本語の情報やコミュニティはまだまだ少ないのが現状です。
英語のフォーラムやGitHubを読み解く力が必要になる場面も多いです。

2. 代理店がない=すべて自己解決

MoTeCやLINKならトラブル時に相談できる代理店やサポートがありますが、Speeduinoにはありません。
自力でトラブルを切り分け、自力で修理・改善する力が求められます。
それが楽しい!と思える人には最高ですが、すぐに動いてほしい人には不向きかもしれません。

3. 電子工作・車いじり・セッティングの知識が必要

「ECUはただ付ければ動く」わけではありません。
基板、回路、エンジン、センサ入力や出力、配線、点火タイミング、燃料マップなど…。
車の仕組みと電子の知識、両方が問われる領域です。
Speeduinoは“自分で理解して動かす人”向けのECUだと思ってください。

スクロールできます
ブランド名特徴価格帯備考
MoTeCモータースポーツ向け
高機能ECU
約50万〜100万円以上F1やWTACなど
トップカテゴリで採用
Haltechコストパフォーマンスと
汎用性
約15万〜35万円プラグインハーネスやCAN通信対応
DIY層にも人気
Link ECUニュージーランド発の
高性能ECU
約10万〜30万円ドリフトやラリー界隈で人気
直感的なソフトウェア
HKS F-CON Vpro国内老舗・信頼性高約15万円国産車向けに強み
Speeduinoオープンソース・低価格数万円〜自作・教育用途にも展開


由元ガレージショップでキット・完成品も販売中!

「自作するのは楽しそうだけど、いきなりはちょっと不安…」
そんな方のために、由元ガレージではSpeeduinoのキットや完成品をオンラインショップにて販売しています。

初心者向けに動作確認済みのECUや、日本語マニュアルなどもご用意。
スムーズにSpeeduinoライフを始めたい方は、ぜひチェックしてください。
もちろん「ここが不安なんだけど・・・」等の相談もだけでも大歓迎です!


由元ガレージ的まとめ:「Speeduinoは遊びながら学ぶECU」

Speeduinoは決して万人向けのECUではありません。
しかし、

  • 自分で作ることにワクワクできる
  • 車の仕組みをもっと深く理解したい
  • 低コストでEFI化を体験したい
    という方にとって、これほど面白く、学びのあるECUは他にありません。

由元ガレージでは、実際にホンダビートをSpeeduinoでフルコン化し、サーキットや街中で走らせています。
8月のK4GPにも、このSpeeduinoECUにて燃費チューニングを行い、参戦しています。
その過程はYouTubeやこのブログ、Instagramなどで発信していますので、ぜひフォローよろしくお願いします!


それでは、また次回!
Speeduinoと共に、クルマとの新しい関わり方を楽しみましょう。