サンバー水漏れ修理~エア抜き~クーラント濃度確認
何度エア抜きしても、オーバーヒート気味の症状が直らなくて困った経験はありますか?
車の冷却系トラブルは、ヘッドガスケットから抜けたガスが少しづつ混入したり、劣化したホースから少しずつ水が漏れる等、少し見ただけでは気づかないくらいの根本原因が別にあったりすることが多く、根本原因を直さないと不調が続いてしまいます。
25年の同じ車にのっている中で、いろんな故障を経験し、今はそんな症状に対しても落ち着いて対処できるようになりました。
今回の記事は、少しずつ水が漏れていた箇所を修理した作業の紹介ですが、冷却系のトラブルを防止し、車を大事に長く乗っていきたい方の参考になれば幸いです。
水漏れの確認、メンテナンスをし、正しいクーラント濃度にすることで、冷却系のトラブルを防止しましょう。
水漏れ修理
サービスカーとして毎度サーキットに現れる由元ガレージのサンバーですが、最近オーバーヒート気味だなぁと思って、エンジンを見てみたら、案の定、エンジン入り口の水ホースやパイプがある箇所で水漏れしておりました。冒頭にも説明したとおり、だだ洩れ出なく、にじんでいる程度ですので通常走っている分には気付きませんね。
今年で25年目、且つ、25万キロを走行したサンバー、ホースをつけるニップル部は錆びているし、パイプとエンジンの接合部のパッキンは固くなってヒビ割れもあるし、限界がきていたようです。
ということで、ニップルの錆を錆取り剤やワイヤーブラシで落とし、ホースとパッキンを変えて修理しました。(パッキンの部番:21191KA000)(ホースの部番:14472KA230)
これでまたしばらく乗れるでしょう。
エア抜き
サンバーでクーラントを入れた後のエア抜き方法ですが、他のサイトにはあまり載っていない裏技的の方法でやっていますので紹介します。
ヒーターコアからのエア抜きホースは、ラジエータを閉めた状態でエンジンがかかると、ウォーターポンプに吸われ負圧になります。
これを利用し、クーラントを入れた後にラジエータキャップを閉めて、エンジン側の、水の出口のエア抜きホースからエアを抜きながら、クーラントを入れたバケツを準備し、ヒーターコアのエア抜きホースからエアのないクーラントを吸わせます。(動画参照)
出口側のから出てくるクーラントに、エアが出なくなったら終了。
冷却系統が正常な車であれば、エアはラジエーターキャップを通してリザーブタンクに抜ける仕組みになっているので、ある程度やれば大丈夫です。
クーラント濃度
皆さんクーラント濃度は時々確認していますか? クーラントの劣化や、濃度が薄い状態だと、今回のように(?)冷却水の通路が錆びたり、水が腐敗して、冷却系を傷めます。
またクーラントはウォーターポンプの潤滑にも寄与しますので、濃度は比重計を使って30%以上(凍結温度−15℃以下)であることを確認しましょう。推奨は50%(凍結温度−40℃)。
真ん中のエチレングリコールの目盛りを見るのですが、写真だと-10℃、、、薄過ぎです、、(写真がないですが、この後、-40℃に調整しましたよ。)
比重計があれば、他にもバッテリー液の比重を見て充電状態を確認したり、ウィンドウウォッシャー液の濃度も見れますので、自分で車のメンテナンスをされる方は、持っておくと重宝すると思います。
最後に
普段、気にすることは少ないかもしれませんが、故障するとわかる冷却機能の有難さを感じますね。オーバーヒートすると走れないですから冷却系のメンテは大事です。
オーバーヒートの原因が冷却系故障とは限りませんが、冷却系統のメンテナンスが車に長く乗るコツの一つだと思います。
年に1回くらいは、リザーブタンクの水の量や、クーラント濃度に異常がないかチェックしましょう。